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⑨五稜郭公園前~杉並町→イシイさん

 

「りんごでわらしべ長者してます!!」と書いたホワイトボードを片手に歩いていたWAO!!の目の前に筋骨隆々とした男性が…さらに髪の毛は金と黒のツートンカラー…一同の頭がこの旅で初めてシンクロしました。「絡まれたら(いろんな意味で)終わりかもしれない」本能的に避けて通ろうとするとホワイトボードを興味深そうに見てくれてることに気がつきました。

 

勇気を振り絞って「あっ、あの!物々交換してくれませんか!」と声をかけると、まさかの「いいよ」の一言。「近くに車停めてんだよね~」と車に近づくイシイさん。

 

驚く一同を尻目に「なにがあったかな~…」と熱心に探してくれました。「あっ!これあげる」と中から出てきたのは香水!更に「これもあげるよ」とレインパンツを譲ってくれました!あとから香水を調べるとなかなかに高価なものだったようで。あんな簡単に香水をくれたイシイさんの漢気に感動しました。

りんごでわらしべ長者を終えて

 

急に出てきた「りんごでわらしべ長者を終えて」という小見出しに驚かれている方もいるかもしれません。

 

実は、この9回目の物々交換を持って時間制限となってしまい、りんごでわらしべ長者強制終了しなければならない事態になってまいました。

 

途中で諦めたのかと思う方もいるかもしれません。

私たち自身、悔しくて仕方がありませんでした。

 

しかし、これで終わらせる「WAO!!」では、ありません。

今回の失敗をバネに次こそは、次こそは必ず「りんごでわらしべ長者」で目標を達成してみます。

 

もしかしたら、読んでいる最中にみなさんも思ったのではないでしょうか?

「あれ、ものの価値下がってね?」と。

元々わらしべ長者は物々交換によりどんどん価値があるものを手に入れていくお話。

そういった面では、みなさんのご期待に添えなかったのかもしれません。

 

ですが、今回はただの失敗ではなく得るものはたくさんありました。

まず、物々交換は実現することができるんだということ。

初めは、周りからも馬鹿にされおふざけであるとすら思われていたこの企画は、人の暖かさによって実現することができました。

 

りんごを募集し、そのりんごを持って函館に渡り、結果そのりんごは香水とレインパンツに。青森の友人が持っていたものが、物々交換を繰り返すことで普段では話すことのない人たちに渡りました。

 

構想当初の頃を考えると感無量です。

 

それに意味があるのかと聞かれたらないのかもしれませんが、人って本当に暖かい。

青森のりんごは思った以上に大人気。それが分かっただけでいいかなとも思います。

 

携わっていただいた全ての皆様に感謝します。ありがとうございました。

⑦千代台~中央病院前→ニイダさん

 

交換していただいたパン2つを持ち、公園の近くを歩いていると、お散歩中と思われるお母さんと小さな女の子が。小さい女の子と一緒ということで、優しく見えるよう細心の注意を払って企画の説明をしたところ、「いいですよ~」と柔らかく笑いながら快諾してくれました。

 

小さめのかばんの中から「これしかないけど…」とアセロラジュースを取り出しておただき、「パンを2つ貰うのは悪いから…」とパンひとつとジュースを交換してもらいました。優しいお母さんといった印象の方でした。

 

最後に写真を1枚撮らせていただこうとすると娘さんは僕らを警戒している様子。

細心の注意を払ってもやはり…。今度はイケメンを連れて物々交換をしよう。

そう誓ったWAO!!でした。

⑧中央病院前~五稜郭公園前

 

五稜郭公園に近づくとたくさん人足が増え、ここでは人を探す必要がありませんでした。

ですが、足を止めてくれる人はいても、交換する物が無く物々交換できないということが続いてどうしようかとウロウロしていました。悪いことをしているわけではないのに、警察を見て隠れたり完璧に怪しい団体です。心なしか目つきも悪くなってきた…そんななか出会ったのが、小西真奈美似のこの方です。

 

企画を説明すると「私ちょうどお土産用に買ってきたんです」と出してくれたのは函館土産のいかグミ。「本当は友達のお土産にするつもりだったんだけどあげます!」という言葉聞き、優しさに感動した僕たちは「予備のりんごもつけます!」と見栄をはりました(笑)「でも、悪いので…りんごだけ頂きます!」ということでりんごといかグミを交換しました。

 

完璧にこれまでとは違う流れになってしまいましたが…。
WAO!!は女性に弱い団体です。綺麗な女性なら尚更弱いです。

クマガイ コウキ

青森県立保健大学3年。

興味関心のある分野は、福祉、デザイン、コミュニティ、国際協力。

 

過去に書いた記事はこちら

→「山本さんち」

writer

りんごでわらしべ長者イベントページ

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