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古川 篤さん

【そんな古川さんの学生時代が気になります…。やっぱり、アクティブに活動されていたんでしょうか。】

 

全然!2年生までは、ほとんど授業出てなくて、ずっとバンドばっかりやっていました。どっちかというとロックやハードコア系ジャンルが好きで、「普通のことやっていても面白くねえな」って思いはずっとありましたね。音楽だけずっとやっていこうって思っていた時期もありました。でも、3年生になるころ、やっぱり違うかなって思って。僕、当時は喫茶店のマスターになりたかったんですよ。

 

W 喫茶店のマスター!?

 

そう。ずっと喫茶店のマスターやりたいなあって思っていて。でも、大学卒業していきなり喫茶店のマスターになるわけにもいかないですし。というか、まず「大学卒業しなきゃいけねえ」って思って(笑)。それで大学3年生の時は必死こいて勉強しました。その時なんて空コマ一個もないくらいでしたよ。

 

W ツケが回ってきたって感じですね…。

 

そうですね。でも、1年間必死こいたので、何とか必要な単位は全部取って、逆に4年生の時は空コマしかないくらい(笑)。僕は、何となくで大学に入ったし、何となくで生活を送っていました。その場その場でやりたいことをやるって感じで。漠然と「将来は地元を出ていくんだろなぁ」って思っていたくらい。それだって根拠はないんですけどね。

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1976年生まれ、青森県弘前市出身。地元・弘前大学卒業後、小売・流通業界で10年間従事。東北各地にて店舗運営や売場構成等の管理業務を歴任後、2008年八戸市へ移住し、八戸缶詰(株)へ所属し、企画業務を担当。

2011年、東日本大震災を契機に、特定の組織に属さない任意団体「八戸ハマリレーションプロジェクト」を発起人として水産業界有志と共に立上げ、八戸ブイヤベース他様々な企画を実施。

会社では企業グループ内・味の加久の屋の鯖缶詰「八戸鯖」や「いちご煮」のCMリニューアルなどの企画を行なう傍ら、社外団体の企画・運営を同時に行なっている。

 

八戸ハマリレーションプロジェクトHP:http://hhrp.jp/

W そこから、どうやりたいことを見つけていったんですか?

 

うーん。やりたいことに出会うっていうか、気になったことにひたすら手を出す、首を突っ込むっていうことをずっと続けていました。何やろうかなって考えるくらいなら、その時間使って何でもいいから何かやるって感じ。今、こうやって八戸で働いているのも、今まで自分が色んな事に手を出してきたからなんだろうなって思いますし。本当に色んなことやりましたよ、前職では。週ごとに仕事内容が変わるくらい。

でもまあ、その場その場に合わせた仕事をすれば何とでも出来るんですよ。ただ、真面目に向き合うとちょくちょく分からないことにぶつかって「嫌だなあ~」ってことも多い。ただ、僕はそういう時「知らないことだし覚えよう」って思うタイプだったんですよね。

 

でも、これまでそうやってとりあえずやってきたものが、今になってすごく活きてくるってことがすごく多いです。どの立場でもいいし、どの仕事でもいいし、今の自分の仕事がどうこうっていうのは全くないですけども、やっぱりやりたいことを見つけるためには何でもいいから色んなことをこなしてみる事っていうのがいいんじゃないかなと僕は思いますけどね。

 

W とりあえずやってみる…?

 

そう、とりあえずいろいろやってみるでもいいし、気になったこと、やってみたいことがあるなら、まずそれをやるのが一番いいと思います。やりたいことをするために、やりたくないことをしなきゃいけないとしても、それは必ず次に活きてくると思いますし。とりあえずやってみて、失敗したりしながら、いろんな事の「基本」を知って、それから「応用」を知るってとても大切だなと僕は思います。皆さんの中に「今こういうことがしたいなあ」っていうのが無くても何も悩む必要はないし、一回色んなことの基本を知るために東京に行く、みたいな機会があってもいいのかな、と思います。

 

僕は、何かやる時にはいろんな価値観を持っている人がいた方がいいような気がしていて。例えば、ずっと県内にいた人の意見と県外に出たことのある人の意見って全然違うと思うんです。どちらにも良さがあって、それを折衷していければすごくいいんですけど、すでに自分の中にその二つの目線があればすごくお得だと思いません?「とりあえずやる」っていうのは、自分の中の目線の数を増やしてくれるものだと感じています。

単位が足りないロックンロールな

学生時代

W 「何かやってみたいけど一歩が踏み出せない」という学生にとって、古川さんの「とりあえずやってみる」って言葉は背中を押してくれるかもしれないですね。

 

そうかもしれないですね。特にそういう学生には、周りの意見は無視しろって思います。「こんなことやりたい!」って思っても周りの人に相談すると批判される、馬鹿にされる。それを聞いて不安になるっていうのはあるあるだと思うんですけど、本当、無視しろって思いますよ(笑)。

 

やりたいと思ってやってるんだったら、とりあえずやりたいことをやってみて、嫌だなあって思ったらやめればいいし、その上でやりたいならやっぱり自分が納得するまでひたすらやればいいんです。やりなさいって言われたことではないし、やっちゃダメって言われたことでもない。ましてや学校の授業じゃないし、仕事じゃないんですから

 

W 確かに、僕らの活動も、そうです。

 

そうでしょう。だから僕は八戸ブイヤベースのことを批判されてもまったく気にしないし。いや、多少はへこむんでしょうけど(笑)。

やっている自分達がつまんないなあって思ったらやめればいい話だと思うんです。やっぱり考える事って大切なんだけど、考えるだけっていうのはすごくもったいないなあって感じています。

 

やった結果で次を判断すればいいんじゃないかなって思うんですよね。何をするときでも、まず一回やってみましょう、そのかわりにやりながら必ず考えましょう。やっていくなかで、考えながら次の手をどんどん打っていく。次の一手って言うのが一番大切だから。失敗したら戻ればいいし、やんないで考えるくらいならまずやる。動いてから何かを得ればいい話ですし。日々そんな感じですよ。

 

W やった結果で次を考えていく、常に次の一手を考えながらやっていく、ですね。

 

そうですね。そんで、全部最終的にはつながってきます。これまでやってきたこと、考えてきたことが、無駄じゃなかったって気付く時が来ますよ。クサいですけどね、本当なんです(笑)。

なんとなく、気になったことをとりあえずやってみるって感じでやってきましたけど、会社のことだってブイヤベースのことだって、今、全部が全部に活きています。

 

W つながりあいが、ポイントですか。

 

ですね。「とりあえずやってみる」を積み重ねていくこと、で、やっぱり最後はそれのつながりあい、なんじゃないですかねぇ。

 

周りの批評は無視してもいい

八戸ブイヤベースの小冊子を持つ古川さん。

表紙には「まだまだいくぜ!八戸ブイヤベース!」

サークルでバンド活動をする学生時代のボーカルの古川さん(中央)

提供:古川篤さん

Writter

スズキ カイト

弘前大学2年生

文庫本をコートの内ポケットに入れるのがお洒落だと思っている。

函館で青森のりんごを

物々交換してきちゃいました。

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