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斉藤 佑香さん

【ASCってどんな団体ですか?】

 

はい、そこからですよね。まずはASCが何の略称かという説明から。

Aは「青森」

 

W ですよね。

 

Sは「スマイル・スチューデント」

 

W ダブルミーニングですね。「笑顔」と「学生」。なるほど。Cはクレイジーですか。

 

「サークル・クリエイト」です。

青森県立青森南高校の現在三年生。

青森に学生の力で笑顔の輪を広げていこうという 学生団体「ASC」の代表を務める。学校での愛称 はカルパッチョ。(ゆうか→ゆうカルパッチョ→ カルパッチョ)津軽弁とロシア語のバイリンガル。その二極性を活かし世界と地域を繋ぐ。

実は筆者は一度インタビューの前に齋藤さんと別な機会でお会いしている。「100万円あったら何をするか」というテーマで話していた時に「ストリートチルドレンを救う手立てを模索したい」と喋っていたのを強烈に記憶している。「オートバイを買う」と言おうとしていたインタビュアーはひどく赤面したものである。

 

青森の学生が中心となって、青森の笑顔の和を創造するっていう団体です。要は青森を盛り上げたい!っていうことですね。

 

W 分かりやすいですね。

 

ASCについてもっと知りたい方はこちらから!

https://www.facebook.com/aomoriasc/?fref=ts[青森学生団体ASCのFacebookページ]

 

W 現段階での青森の盛り上がり、笑顔の輪はどうですかね。

 

個人的な考えですが、「青森に対する笑顔」は足りないと思います。青森嫌いな人って、私の周りにも少なからずいます。「早く青森出たい!都会に行きたい!」っていう人です。そういう人はやっぱり青森にいて、楽しそうじゃないですよね。

夏にはねぶた祭りがあって、冬には世界一の雪が降る。外からも人がたくさん来ますし、地方消滅とか言われてますけど、まだまだ力あるんだぞ青森!って思います

 

W 確かに、早々に見限られてしまうのは悔しい気がします。

 

そうですね。悔しいという気持ちは私にもあります。青森にあるたくさんの魅力を、知らないだけでないものだと思って、外に出ていってしまう人が多いのはもったいないです。だから、たくさん知ってほしい。そのお手伝いをしたい、という気持ちは強いです。

 

W 斉藤さんは、元から青森愛が強いんですか?

 

それが実は、そうではなくて…(笑)。青森が好きになったのは高校に入ってからなんです。

 

W 意外と遅咲きじゃないですか!それは何かきっかけがあったんですか?

 

私は学校で外国語科に所属しているので、時々国際交流の時間があるんですよ。そこで外国の方とお話しした時に「青森の魅力は何?」って聞かれて、上手く答えられなかったんです、私。青森のこと、よく知らなくて。それが猛烈に悔しかったんです…。進みたい大学が関東の方だったので、あと2~3年で青森からは出る予定だったんですが、「私青森について何も知らないまま外に出ていってしまうのか」って気付いて。それが嫌でしたし、恥ずかしいと思いました。青森にいる2~3年の間に、17年間私を育ててくれた青森県のことを、できるだけたくさん知りたいって思って。それがASCを作ったきっかけでもあります。

 

W ASCを「作った」!?

 

はい。もともとそういう話を友達と二人でしていて、それでできたのがASCなんです。

 

W 斉藤さんが作った団体なんですか!

 

私と、同じ学校の友達の二人で始めた団体ですね。地域活性にかかわる中で自分たちも青森について勉強出来たらいいよねって話してたのが始まりです。そしたら友達が知り合いの大人の方に話をしてくれて。その方に「じゃあ今、商品開発の話があるからそれを一緒にやってみない?」って言われたのが最初の仕事でした。

 

W あの、日本一名前が長いことで話題になったトマトケーキですか?

そうです。そのネーミングと、パッケージデザインを私たちで手がけました。正確にはそのあとに「ASC」っていう名前を付けて、団体の活動を始めたって感じですね。

最初にお土産のパッケージ開発をしたので、ASCっていうとそのイメージが強いかもしれないですが、今後はそれにとらわれることなく、自由に活性化の手段を探っていけたらと思っています。詳しくは内緒です。

 

W (気になる…。)ASCとしての今後の目標とかってあるんですか?

 

若者の意識、という側面から青森を盛り上げていけたらと思います。そのためのイベントを企画したり…。やりたいことは山ほどあります。よくショッピングセンタ―を建てたりするような活性化があるじゃないですか。それも必要なのはわかるんですが、残念ながら青森県はたくさんお金を持っているわけじゃないし、たくさん建てるのは難しい…。だから私はそういうのとは違った活性化を考えていて。建物を建てなくても、青森に対する想いは変えることができると思います。青森にしかない魅力は山ほどあるし、自分たちの手で作っていくこともできます。それを発信したいし、体験してほしいな、と思います。

 

「何もない青森」っていうのは結局、都会と比べて言っていることなんですよ。最初から比べるべきものじゃないです。青森には青森にしかない魅力があるし、それで十分勝負できる。

 

W でもみんなそうは考えない…。

 

そうです。私もそうでしたし。でもいろいろやって、知っていく中で、ここにしかない魅力にたくさん気付いて。そういうのを発信していく中で、ネットで批判されたり、大変なこともたくさんあったんですけど、自分の中での想いもどんどん深まっていって。さらに「自分も活動に参加したい!」って言ってくれる人たちが出てきてくれたりして。これは、本当に嬉しいです。自分たちのやっていることが少しずつ広がっていっているって思えるので。

まずは「想い」を変えることからだなあ、と本当に思います。自分の想いが変われば、周りの人の想いも少なからず変わっていく。そうやって伝わっていって、変わるものだと感じています。ASCとしてその火付け役になりたいですし、手助けをしたいです。

 

「こういうことやりたいな」っていう呟きを拾って形にしてあげるサポートをしたいな、と。そういう風にして青森県を引っ張っていく団体になれば、と思います。

 

W 素敵すぎます。

日本一名前が長いことで話題になったお土産『こんにちは、お土産を選んでいるあなた。青森にはりんごしかないイメージがありますが実はトマトもあるんです。それを伝えたくて愛のつまったトマトケーキをつくりました。あなたの心にとどきますように…』確かに長い。

Writter

スズキ カイト

弘前大学3年

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